1月, 2015年
住職。
皆さまお久しぶりです。
今日は天気が比較的が良かったので黒石・山形町のお寺、地蔵院の参道の雪切りをしました。
参道が長いのと、氷が硬いのとで途中までしか出来ませんでした・・
言い忘れておりましたが、昨年の1月からこのお寺の住職を勤めております。
金剛寺から車で約15分。同じ七福神の霊場でもあります。
普段は午後1時頃から地蔵院でお勤めをしております。都合によりお勤め出来ない時も多いのですが、本堂・大師堂・地蔵堂を約1時間かけてひとり、お勤めをしております。
不在でも外からはお参り出来ます。
黒石市の流し踊り、黒石よされ発祥の地と言われるお寺です。ぜひお参りください。
今後また折に触れて地蔵院の事もお話していこうと思います。
ではまた。
バランス。
昨年末、「今年も早かったなぁ・・」などと思って新年を迎え、気がつけばもう1月の下旬。早い・・早すぎます。
日々に追われると時間という激流に流されてしまいます。
さて先日、給油ポンプが無くなり、母が父にそれを買ってきてと頼んだところ、下のような給油ポンプを買ってきました。
はい。明らかにバランスが悪いです。大きすぎて全然油を吸い込みません。
何でもそうですがバランスが大事です。
昔、師匠に「右仏(みぎほとけ) 左衆生(ひだりしゅじょう)と合わす手の うちぞゆかしき南無の一声(ひとこえ)」という唱を教えてもらいました。
右手は仏さま、左手は我々、それがちょうど真ん中で合って、一つになる事で合掌という姿になります。
頼りすぎても力は貸していただけない、独りよがりになっても力は発揮出来ない。一番良いバランスが日々の生活に大切なのだと思います。
後日、給油タンクに合ったポンプを買ってきました。
何かスッキリしました。
そしてウチの駒ウサギも真ん中にどっしり構えております・・・
現在・過去・未来。
今日もまた雪がどしどし降っております。
ウチの文殊さまも顔を洗いながら「よく降るなぁ」とつぶやいております・・
さて、私のお寺では毎日午前10時から皆さんのご供養とご祈願をお勤めしております。
ご供養とご祈願を同じお勤めでするという事にピンと来ない方もおられると思いますが、ずっとこの形です。
まず観音経というお経を唱えてご供養します。
これをお参りに来られた方々と一緒にお唱えします。無理に唱えなくても、目で追うだけでもお経に聞き入るだけでも全く構いません。その上で皆さんにご焼香して頂きます。
その後にご祈祷に入ります。願い事を書いた添え護摩木を護摩の火に投じて、さらにその炎で厄を払い清めます。
約1時間のお勤めです。
ご先祖さまを想い、家族の未来を想う。そのために一生懸命に勤める。これが私のお寺です。
お経の本は一枚の紙がじゃばらになって繋がっています。
これは次第送りと言って、親子に例えたこんな唄があります。
「親と子は 次第送りと知るならば 次第送りに孝行せよ」
つまり、今があるのは過去があるから、過去があって今がある、だから未来にも繋げよう。
こういう事が経本に現れているとも言われます。
私はそれにあてはまるかと問われれば非常に痛いところですが・・・
ねぇ、ソラさんよ。
香華(こうげ)。
今日も穏やかな1日でした。
いろいろとやらなければいけないことがあるのですが、天気が良いだけで得した気分です。
さて、前回は御供の花について書きましたが、京都にいた頃は花の御供や焼香の準備等のことを「香華」といいました。仏さまや神さまに供える大事な作業です。今回は焼香について少しお話します。
当、金剛寺では基本的に毎日午前10時からご供養とご祈祷のお勤めがあります。そのご供養の時、参拝された皆さんにご焼香をして頂きます。それが下の写真です。
線香で点香し、そこに焼香する「五種香」というお香を薫じて頂きます。子供さんからおじいちゃんおばあちゃんまで、お参りに来られた皆さんに焼香して頂きます。ちなみにこの形はカタカナの「コ」に似ていることから「コ型」と言います。この大きさで約1時間30分位薫じ続けます。
私の香華道具です。ありあわせの物で作っています。
まずはじめに灰を平らにならします。コテを丸くしたような道具で少しずつならしていきます。
平らになったら木型で灰にくぼみを入れていきます。それがこちら。
全部型押しするとこうなります。
型押しが終わると次に「抹香」を入れていきます。抹香とは粉末状のお香のことで、特に香りはしません。焼香のための引き立て約のような存在です。それがこちら。
簡単な作業に見えますが、この抹香にちゃんと熱が通らないと途中で消えてしまう繊細さもあります。
そしてまた型押しをして形を整えます。
最後に点火のための山を先端にちょこんと作って完成です。
ちなみに長い時間薫じ続けようとすれば下の写真ように細く長く伸ばしていきます。
これで4・5時間以上薫じます。
お香の香りは心が安らぎを与えてくれる気がします。
お参りに来られた際はぜひご覧頂きご焼香ください。
榊(さかき)と樒(しきみ)。
ここ2,3日、穏やかな日が続いております。このまま雪が消えてほしいと願っておりますがそうはいきません。明日からまた冬の天気が続くようです。
さて、新年も無事に迎えてひと段落。花もだいぶくたびれてきたので変えることにしました。正月に榊(さかき)を使ったのですが、これはまだ日持ちがするのでそのまま使いました。下の写真が榊です。主に神さまに供えるものとして使います。
榊といってもこちらの榊は少し種類が違います。京都にいた時はこれを「びしゃこ」といい、山に入って採ってきたものです。そこでは仏さまでも神さまにでも供えられるオールマイティーな存在でした。
こちらではこれを榊として用います。供えた榊がこちら。
ワイルドです。花がないので余計にそう感じます。
そして、今回は父が樒(しきみ)を買ってきたのでそれも供えました。
樒は主に仏さまに用います。樒はこの地域では冬を越すのが難しく育たないので貴重です。それがこちら。
護摩などでも使用します。独特な香りがします。供えた樒がこちら。
こちらも花がないのでワイルドです・・センスがなくてすみません・・・
全部変えるのはとても時間がかかります。そうこうしているうちにウサギが花を食べにきました。
ゆりの花粉が着いて黄色くなってしまいました・・
そんなこんなでなんとかお堂の花変えが終わりました。
お参りに来られた時は榊と樒の違いを見てみてください。
京都に行ってきました。
この2日間、雪国を離れて京の都に上洛してきました。
「東寺」というお寺で、毎年厳修される「後七日御修法」の陣中お見舞いに行って来ました。
後七日御修法とは真言宗最高の儀式と言われ、国の安泰や五穀豊穣を真言宗各派の門跡さまや管長さまが一生懸命祈るというものです。8日から14日まで一週間続きます。
今年も私の所属する本山から門跡さまが出仕されているので、先輩と共に陣中お見舞いに行った次第です。
以前、私も随行や承仕という身の回りのお手伝いや法要のお手伝いとして二度参加しました。とても貴重な経験でした。
寒い中、お堂に篭り一生懸命勤める姿はお大師さまから初まり千年以上に渡り続けられています。ちなみに一般の方や決められた僧侶以外お堂に入る事は許されません。なので我々は下の写真のようにお堂に向かう時と戻る時、そこを通る僧侶に手を合わせ祈ります。
帰りの飛行機から見えた富士山がとても美しく見えました。
今年も平穏無事な年となりますように。
あたりまえの裏には。
寒い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。
今年は本当に雪が多く、年末年始も雪片付けの日々でした。
ふと外に目を向ければ今日もスズメが米を食べに待機しています。本堂の欄干の所にある餌場に毎日毎日、どんなに吹雪きだろうとスズメはやってきます。風雪に耐えながらたくましく生きるその姿に響くものがあります。
我々人間は、あたりまえのように電気があり、車があり、スイッチ一つで何もかも出来てしまう世界。その裏には感謝という気持ちが必要なのだと感じます。
あたりまえにたどり着くまでには苦労や不便の積み重ねが裏打ちとしてあるはずです。しかし時が経てばあたりまえの事として疑問にも思わなくなりがちです。事が起きてはじめてその尊さに気付く事がよくあります。
例えが微妙ですが、風邪を引いたときに思う健康の有難さがそれに近いのではないでしょうか。
感謝の気持ちを頭の片隅に少しでも置いておくだけで、日々の生活がさらに感情豊かになる「気」がします。
手を合わせるという事もまさに「感謝」の形ではないでしょうか。
この何気ない風景や日常がとても大切だなぁと感じます。
スズメさん、今日もたくさん食べて寒い冬乗り越えてね!!
うちの文殊さま。
今日は風と雨の1日でした。
明日は吹雪きのようです。雪国の宿命です。
さて、家にはうさぎがおります。名前は「そら」です。5才になります。
うさぎは文殊菩薩の遣いといわれ、偶然ですがウチのお寺の本尊も文殊菩薩で、お参りに来られる方々に可愛がられております。ちなみに2代目。
とても人懐っこい性格で、子供達にも人気です。
基本的に寝る時以外は放し飼いなので、家の中をぴょんぴょん走り回わり、そしてご飯やパンが好きで、食事時はおねだりしてきます。
うさぎの性格はどちらかというと猫に近いのかなと思います。わりと気まぐれです。
この時期はストーブの前が定位置で、人目もはばからずゴロンとしてます。
お参りに来られた際はこちらの文殊さまも優しく可愛がって頂けたら幸いです。
2月25日 午前11時より 開運厄除け星祭り祈祷会厳修
当寺では毎年二月二十五日午前十一時より開運厄除け星祭り祈祷法会を厳修致しております。
お申し込みにつきましてはご信者の皆さまにお配り致しました帳面に記載のうえ、一月末頃までにお申し込みください。
詳しくは当寺までお問い合わせください。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
目標はブログの更新頻度をもっと上げることです。
さて、31日の年越し護摩、翌日の初護摩をはじめ、三が日にかけてたくさんの方にお参り頂き誠に有難うございました。
神さまも正月疲れなのか、本堂入り口のなで布袋尊の杖がポッキリ折れていました。弱い所なので以前にも度々ありました。
今回も修復のために仏師さんの小堀さん宅へ。お正月の里帰りと言ったところでしょうか。
さっそく修復して頂き、わずか1日でお寺に戻ってきました。つかの間の里帰りでした。
お参りに来られた際はぜひ布袋さんをなでなでしてください。
今年も良い1年になりますように。